041 – お迎えの時間

しゃがんで同じ目線の高さで子どもと話するようにしたのは、ごく最近のこと。立っている時より話しかけてくれる時間もやはり長くなるようだ。

「ね〜、シオンのパパ、あのさ〜、なんとかさ〜、テレビくんのさ〜、あれあれ(私の知らないあ芸能情報とか番組とか)観た?あのなかに出ているゴリに似てるよ?うふふ」

「シオンのパパ!見てみて〜、これこれこんなに大きいんだよ〜」

人気者のように呼ばれるのは気持ち良いことだ。ゴリラに似たって良いのではないか。毎日ビックリするような驚きがあって楽しいのではないか。

あの無邪気さがたまらない。またいつまでも覚えられないことを言われたり、私の理解力でおぼつかない世界の話をしてくれるだろう。

かれらはうちの子どもとともにこれからどのような大人としてどう成長して行くのかまるでだれも分からない。

ゴリは幼稚園にお迎えに行くのがとても楽しみなのだ。

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040 – 落下する夕陽の時間

明け方と夕方に自転車に乗って出掛けることになっている。

小説のタイトルを拝借したくなる美しい夕陽と出会えた。寒さしのぎはなにもせずに同じコートを羽織っているせいで、咳が治ったりまた出戻った(?)りしている。

だが、今日の夕方と出会った時に、気温が普段より暖かいのを感じた。身体もうれしいのか、コートの中もうれしい温もりが感じられた。きっと良いことがあるからだ。

そう思うことにして自転車を漕いで邁進して行った。

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039 – 再会の時間

久しぶりにマレーシアの友だちに会った。

彼女は元々マレーシアの外資系コンサル会社に勤めており、社内異動でよく東南アジアで仕事をしている。時にはタイ、と思えば中国。かと思うと、今は台湾で次はシンガポールへと転々とプロジェクトごとに動き回っている。

今度の東京来訪は親孝行でお母さんと姪っ子らに日本を案内するためという。姪っ子がディズニーに行っている間に彼女とお母さんとの二人で一緒に食事をすることになり、私たちは色んな話をしていた。

私は会社を興して今色んなことをやっていることを話し、これからなにをどういうふうにやっていきたいのか、特にレストランの開業について、色々話した。

また、日本の不可思議も、東京の今はとか、若者の日本に対する心地良さで海外に行くのが面倒臭いこと、日本は表面では暗いようだけど実はつま先がみんな前向きであること等々、錆びたマンダリンで詳しく説明をした。

途中からドリンクを飲みながら今は何しているのと彼女に聞いた。ごく自然な会話で。

彼女は自分のコンサル会社は中国が2015年に米国を抜くGDP一位になることを予測したそうだ。また日本の某リテールがアジア進出した際にプロジェクトを組んで手伝いしていたこともあるという。彼女の仕事はメーカーへのコンサルだそうだが、説明はしてくれなかった。また、旅行中にクライアントに呼ばれることを備えて会議電話もしたりする。

私は不思議に思ったのは、あんな外資系なら、ちゃんとお休みできるはずなのではと思ったのだが、聞かなかった。きっとワーカホリック的な部分があるのではと思ったから。

最後に私は彼女は一体どんな仕事をしているのかを聞くのを忘れたことを思い出した。

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038 – 青いパパイヤの時間

近ごろよく空を見上げている。

天気の良い日などは思わず写真を撮ってしまうほどだ。iPhone取り出してどのようなフレームで撮るかちょっと迷っている間に右側に人間がいたことに気づいた。

彼女が移動してから撮ろうかと思ったけれど、始終ケータイでお話をしていた。フォーカスは彼女ではないので、気にしなくてもいいと思った。けどだんだん彼女が気になって来た。ベトナム語だった。

別にベトナム語ができる訳ではない。だが、なんとなくリズムや発声などで判断できる。女性がしゃべるベトナム語は男性たちは心酔しないのだろうか。

青空のフォーカスがピンぼけしている間にシャッターを押してしまった。気付いたら焦点をキレイに撮ってしまったようだ。削除せずに記念に取っておこう。

今度フォーを食べようと。そう思った。

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037 – 料理の時間

我が家では家事の手伝いやキッチンに立つこと、あるいは包丁を握らせるなど小さいうちから慣らしている。

5歳の息子は3歳の頃からお風呂掃除をやり続けてきているし、それぞれ小3と小2の娘たちも洗濯物やら掃除やら布団
たたみやら自分で卵焼きや目玉焼きなども作っていたりする。褒めて褒めて次から次へと習わせるのがうちの流儀だ。

昨夜多めにスチューを作り置きした。昨夜と今朝も食べてもまだ残るほどの量だったので、お昼もスチューと言い放ったら、冷蔵庫の卵を出して目玉焼きを作るぅ〜と言い出す息子。

息子は自分で作ったことがないはずだ。お姉ちゃんたちに作ってもらったりはしているだろうけれど。

危ないという一言でここでやめさせるのは簡単。だけれども、火の危なさは一緒に体験すべきだと思い、フライパンやら油やら卵を割るのもすべて見守りながら準備からやらせてみることにした。だが、やはり卵を割るのをやりたいだけだったみたいで、結局ほかはお父さんがやる羽目になった。

目玉焼きが出来上がって息子は言った。

「手伝ってくれてありがとう!」

子どもの理解するチカラカンケイは時々オトナでも混乱してしまうのだ。

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036 – 春までの時間

宋文州という方のメルマガを読んで最後のひとパラでなぜか急に涙ぐんでしまった。

> もうすぐ春ですね♪

日に日に寒さが増す一方で心持ちがちっとも晴れやかではない。だが、春が必ず来るという約束は希望的観測ではなく、生きて行く上での自然な成り行きであり、そこには私たちの原点がある。

自然の一部であること。

自然界で生活していることを忘れていないことに改めて感謝するのみだ。我々はやはり動物という生き物だったのだ。

日々のなかで色んな方と接したり難しい利害得失を損得勘定したりするのだが、そこに常に寛大な気持ちをもってやっていきたいと考えている。

でも、悲しいかな、そんな人間はできていないのが事実。お客さんとのミス・コミュニケーションでお仕事をもらえなかったりすると、今までだったら自分の失敗を責め込んでしまうものだった。

だが、今はどちらかというと、ご縁がなかったことは必ずしも悪いことではない。そう思った。春が来るのだ。

そう、もうすぐ春ですね♪

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035 – うさぎの時間

入った店にはうさぎのパンというのを売っていた。

用事と用事の間に見積書やら確認事項やら電話で済ましてからひと息を入れる。

窓越しには林立するマンションが見える。ここは新しい街のようで、活気がありこれからますます発展して行きそうな気配だ。

頼んだブレンドコーヒーは美味しくもなく不味くもなく少しずつ飲まれていく。次の用事までに。うさぎのパンを食べてぴょんぴょんと次の用事に急ぐ。

外では日差しがのどかに街をソソギ込んでいる。

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034 – トワイライトの時間

運転中にラジオから流れていた曲を聴きながら曲名がそのまま使えるので頂いた。

ToDoリストが少なくて不安に覚える時がある。二つ三つも違うお仕事を持っていると、尚更だと感じる。休みは世の中と合わせる必要がないと思ったものの、小学生たちが実は世の中と合わせているのに気づいてハッとした。

なので、お仕事のお休みとクライアントのお休みと、家族との休日の過ごし方に少しでもずれると、今自分はどこにいるんだろうと確認せずにはいられない。

そんな時間帯の間に時々陥るのだった。

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033 – かんだいの時間

テレビばかりを観ている子どもたちを家から連れ出した。

買い物というと、子どもたちは大人の付き添いに興味がないので、食べ物を買いに行こうとごまかした。

スーパーで電球を買い求め、食材を漁っているうちに喉がカラカラになった。暖房の付けっぱなしの空間は喉がやられると相場が決まっている。

「のどがかわいた!」

子どもたちは探知機みたいにすぐ環境に反応した。ドリンクの棚に移動し物色していたら、「世界のKitchenから」新しいシリーズを見かけた。ソルティ・ライム。

子どもたちはこれ飲んでいいの?と聞く。確かに一瞬ソルティ・ドッグにも間違えた私。岩塩をひとつまみという日本語のサブタイトルが付いている。

英語の表示にはソルトアンドライムとなっている。日本語はかんだいだなあと思った。それくらいの遊びを許してもいいかなという心持ち。このシリーズはとても好きなので、働いているチームにとても会いたいのだ。

「もう1本すきなの買っていいよ〜」

普通の家は1人一本だろうけれど、食品不足の環境で常にきょうだいでシェアしろというマガッタ教育の我が家では、2本はラクシャリーなのだ。

ソルティ・ライムは甘さが控えめでありながらちょうど良さが感じられ非常に飲みやすい。個人的にはもう少しすっぱさを1ミリグラム多くしても良いくらいだが、子どもたちは美味しいと絶賛していた。

ゴクンゴクンと飲み回している4人家族。最後に必ず少し残している。

この暖かさを晩年のぬくもりとしてきっと私を羽織り続けてくれると信じている。

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032 – 連休明けの時間

学校が始まる。

幼稚園は小学校より一日遅れてまた通常の送り迎えが待っている。

新しいオフィスに良さそうな物件があって連絡をとってみたところ、いい感触だった。パートナーの意見を伺い、一度見学してみたい。かつて住んでいた駅だったので、懐かしく思う。

連休中には寒いせいもあろうか、商売はみんなヤル気が出ない感じだった。お正月気分は今週末までだろうから、来週はまた忙しい日々が待ちわびているに違いない。

コーヒーを飲んでいる場合ではないけれど。

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