160 – イタリアンナイトの時間

家で子どもたちが最近買い求めたハイビジョンTVを付けて録画していたドラマを観始めた。トレンディな主題歌に陳腐な男女間の会話をBGMにネットの読み物を読み漁っていた私。ふと懐かしい歌声が聞こえてきた。ドラマのエンディングには引っかかる歌詞が思考の高速回路に割り込んできた。ブレーキをかけずにはいられなかった・・・。

エンジンを再開して現実に戻ったのは、子どもたちは持久走で頑張ったというご褒美に家族でイタリアンレストランへ行った、さる金曜日のことだった。

例のレストランは地元ではとても有名だ。平日のランチと夜も予約しないと入れないほどの人気店。先日久しぶりに行ったら、その1ヶ月ほど前にランチで忘れていた私の帽子を持ってきてくださって、忘れ物をと言って覚えていてくださったのだ。最高たるサービスだ。また、客層には非日本人も結構いらしているようで、かなりの評判のようだ。

今回は予約して行った。着くやいなや、どうも韓国俳優さんが来ていたという噂があるみたいとミーハーのさいくんが言い出した。店員さんに聞いてみればと言った。聞いてみたら、案の定、来ていたのは事実のようだ。でも違う俳優さんだったのだ。レストランをロケ地に撮影に来ていたらしく、早朝からの撮影で店のスタッフ4人がエキストラとして出演していたとか。近所のレストランが韓国ドラマに出ていたと思うと、急に韓流ドラマでも観ようかという気分になる。観ないけど。

近所でその噂をアテに来店する韓流のミーハーも多いことだろう。想像するにママチャリーを漕いでみんなで集まってランチを食べながら。そのパワーと愛情に脱帽しきり。

例の噂と疾走するママチャリアーを前菜の肴に頂きながら、イタリアンビールとともに乾杯し、そして家族団欒を楽しんだ。ベリーベリーイタリアーノな気分だった。

カツオのカルパッチョにイカスミのパスタに生ハムのピッツァ。最後には定評の渡り蟹パスタを〆括る。人を良くするためには食うべからず。存分にご馳走になり我々は韓国から帰路についた。ご馳走さまでした。料理もゴシップも。


You know that I’m grown
欲しいものは手にしたけど
代わりにI know
あなたがくれた優しさと
笑顔も手放してた

頭に焼き付いた歌詞を改めて啖呵を切れないかと夢想して、私はコーヒーを淹れにキッチンに立った。

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